任意整理の家族への影響

結論から申し上げますと、任意整理は他の債務整理の手法と比べると、ご家族の方へ与える影響は少ないといえます。

むしろ、多くのケースにおいては、ご家族の方への影響はほぼないということができます。

任意整理は、裁判所を介さずに直接貸金業者等との間で行う債務整理の手法であり、対象とする貸金業者等を選ぶことができ、かつ用意しなければならない資料等もとても少ないためです。

もっとも、一部のケースにおいては、ご家族の方へ影響を及ぼすこともあります。

以下、具体的に説明します。

貸金業者等から金銭を借り入れた際、ご家族の方が保証人となっていることもあります。

一般的には、ご家族の方が保証人になっている債務については任意整理の対象から外すことが多いですが、ご事情によってはどうしても任意整理の対象から外すことができないということもあります。

そして、このような債務について任意整理を行うと、保証人となっているご家族の方へ残債務を支払うよう請求がなされます。

この場合、保証人となっているご家族の方は、残債務を返済するか、別途債務整理をすることになります。

任意整理をすると、信用情報に事故情報が登録されます（いわゆるブラックリスト）。

事故情報は５～７年間登録され続けます。

そのため、この間にご家族の方の保証人になることは困難になると考えられます。

例えば、お子様が大学進学などで奨学金の借入れをする際、保証人になろうとしても審査が通らないという可能性があります。

貸金業者等によっては、任意整理の交渉の際に、詳しい家計状況の資料の提供を求めてくることがあります。

家計の管理を配偶者などのご家族の方に任せている場合、事情を説明したうえで、詳しい家計状況を教えてもらう必要があります。